シンプルで機能美に優れたものが好きです。
その気持ちは子供の頃から変わっていません。
最近、「機能美」とはなんだろうか?という疑問を持ったことがありました。機能を満たすために造られた美しさではないかという認識はしていましたが、調べてみるともっと面白いことを知ることができそうだという期待をもち調べてみたところ、大正時代にあった「民藝運動」を知りました。
民藝運動が起こる以前は、高価で繊細で特別に造られたもののみが美しいものとされていたそうです。しかし、民藝運動は、安価で実用に耐えられる健やかさがあり大量に造られたものにも美しさがあると主張したそうです。
ある日、年金窓口が入ったビルの中に、農協帽をかぶったラフな格好だけれど、綺麗な身なりの年寄りがいました。リュックの中から無造作にメモとペンを取り出し、慣れた手つきで数字を書き込みリュックにしまうところを目にしました。
見ようとして見たわけでなく、たまたま視線を向けたら目に入ってきたくらいの、つかの間の出来事でした。
メモ帳は縦開きのリング綴じの安価なもので、ペンもプラスチック製でどこにでも売っていそうな安価なものでした。しかし、必要だから使っているというその雰囲気が格好良く思えてなりませんでした。知人に、その光景の格好よさについて話したところ、笑われてしまいましたが・・・
民藝運動で語られている、安価で実用に耐えられる健やかさがあり大量に造られたものの美しさと、年寄りが無造作に使っていた安価なメモ帳とペンが結びつき、文具についても、安価で実用に耐えられる健やかさがあるものも美しいのではないかと思うようになりました。
そんなわけで、最近はDiamond memoをよく利用しています。
買い物リストを書き出してお店でメモを見ながら買い物したり、考え事を書き出して整理したり、家計を整理するために家計簿の数字を見ながら書き出して整理したり、色々なことを書き出しています。
以前はスマートフォンに買い物リストを書き出していました。店の中で買い物かごを持ち、スマートフォンを落として壊さないように気をつけながら買い物リストを見なければならないというのが小さなストレスになっていました。
一方、Diamond memoの買い物リストのメモは、落としても壊れるわけがないし、破れたり無くしたりしても「まぁ、いいか。」で済ませられる気軽な気分で使えることから、スマートフォンに買い物リストを書き出すことが減りました。
Diamond memo Mサイズ 10冊セット(Amazon.co.jp)
ちなみに、民藝運動で語られていた美しさの条件の中には、複数の職人たちが協力しあって手作業で造ったものであることや、地域の風土や文化、伝統が反映されていることなどがあります。
民藝運動が起こった大正時代とは違い、現代はほとんどが工業製品になっています。とくに店頭で販売されている安価な文具はほとんどが工業製品です。
そのため、工業製品ではありますが、日本のメーカーが1961年に発売し、60年近くに渡って改良し続けてきた伝統があり、安価で実用に耐えられる健やかさをもったDiamond memoを選びました。