GTDの最初のステップは「収集」です。気になること全てを書き出すことからはじまります。例えば、「この資料を、10部コピーしておいて」といった依頼や、「報告書を書いておいて」という依頼、「納品物の過不足をチェックしていて」というような、依頼された仕事は簡単に書き出して収集することができます。
しかし、他人から与えられた仕事をこなすだけで、人生が好転するとは思えません。他人から与えられた仕事とは、他人の思惑に沿って作られた仕事であり、最も利益を得るのは他人です。他人から依頼された仕事を請け負うことは、他人の利益を満足させる過程で自分も利益を得ているのであり、自分の利益のための仕事ではありません。「自分の利益のために、他人は仕事を与えてくれるべきだ」などという甘い考えは、捨てた方が良いでしょう。
自分の人生を好転させたいなら、自分で自分に仕事を与えなければなりません。好転した自分の未来を想像し、その未来に到達するために必要な仕事を考え、自分で自分に仕事を与えなければなりません。また、必要があれば、その仕事を他人に手伝ってもらうことも検討すべきでしょう。
会社で、早く、正確に、上手に仕事をこなしていたとしても、他人から依頼された仕事を請け負うだけの生き方は、自分の人生に対して怠惰な生き方です。会社、プライベート問わず、好転した自分の未来を想像し、その未来に到達するために必要な仕事を自分に与えることは、自分の人生に対して真摯であるために大切なことです。
プライベートのタスクがない人や、会社で他人から依頼された仕事しかしていない人は、自分の人生がそのままで良い方向に向かっていくのか、ひとりになって、時間をかけて考えることをおすすめします。