
アドラー心理学では、目的を達成するために過去の経験を利用していると考えるそうです。
たとえば、夫のくしゃみや食事している仕草に不満を感じている場合、「夫と別れたい」という目的を達成するために、「こんな変なくしゃみをするから嫌いなんだ」とか「くちゃくちゃ音を立てて食事するから嫌いなんだ」と、嫌いな理由探しが始まります。
つまり、夫と別れたいのは夫のせいであって、私のせいではない。私は悪くないと考えます(※)。
さて。あなたが使っている手帳に不満がある場合、その手帳の不満はどのような不満でしょうか。
その不満の根源が、「私が仕事ができないのは、この手帳のせいだ」とか「私の家庭がうまくいかないのは、この手帳のせいだ」といったところにあると、手帳を変えても不満が続くはずです。
理想の手帳を考えるには、今使っている手帳の機能的な不満を考える前に、「私がこの手帳を不満だと思う目的は何なのだろうか?」と、自分の心の奥にある目的に向き合うことも大切だと思います。
※ DVなどは、もちろん別の問題です。