モレ本2(モレスキン 人生を入れる61の使い方)の発売日が決まり、Amazon.co.jpで予約開始された頃、著者の1人である中牟田洋子さんから、献本させて頂きたいとの連絡をいただきました。MOLESKINEを愛用している私は、もちろん快諾。恵送いただいたものが本日届き、開封し、気分を高揚させながら、一気に読み切りました。
目次
- はじめに
- モレスキンノートとは何か
- モレスキンと記録
- モレスキンと日常
- モレスキンと旅
- モレスキンとアート
- モレスキンと人生
- おわりに
全ページカラーのモレ本2
モレスキンノートには、「文化」「想像力」「記憶」「旅」「個性」という5つのキーワードがあるそうです。そのキーワードに沿い、「記録」「日常」「旅」「アート」「人生」に分けられた61人のモレスキンノートが、写真とともに掲載されています。
他人のノートを見るのは楽しいし、気になる職業や、気になる人のノートは、特に見てみたくなります。モレ本2には、そういった気になる人々のモレスキンノートが、全てカラーで掲載されています。
モレスキンのような、モレ本2
モレ本2の最初のページには、「In case of…」の文字があります。始めてモレ本2を開いた時、真新しいモレスキンのビニールパッケージを剥き、最初の1ページ目を開いたときのような、新鮮で嬉しい気持ちになりました。
表紙をよく見てみると、モレスキンのゴムバンドのような線が入っており、裏面もモレスキンのゴムバンドの取り付けと同じような線が描かれていました。書籍ではめずらしく、角が丸くなっていることからも、モレスキンらしさが一層増しています。
紐のしおりも、しっかり付いています。
モレ本2のサイズはモレスキンのラージサイズと同じため、モレ本2をめくっていると、モレスキンをめくっているような錯覚におそわれます。それほどモレスキンらしさのあるモレ本2ですから、モレ本2のページレイアウトをそのまま、モレスキンに再現するようなモレスキンの使い方もできそうです。
形がないところから形を生み出す
芸術愛好家は誰かが新しいものを創りだしてくれるだろうと待ってばかりいて、自分が創ってやろう、という気持ちを持たない。(岡本太郎)
ピカソやゴッホ、ヘミングウェイがそうであったように、モレスキンを作品を創造するための道具として使っている人は多く居ることでしょう。私は芸術に限らず「愛好家」にはなれません。誰かが創ってくれたものを賞賛するし、尊敬もするけど、自分の中にある葛藤から何かを創り出し続けていないと、生きる気力を失ってしまいます。しかし、形がないところから形を生み出すことは、非常に難しいことです。創っているつもりでも、誰かの真似でしかないことがほとんどです。誰かの真似にならず、自分の力で創造するにはどうすれば良いのか?この問題には、ずっと悩まされ続けていました。
アーティストたちは、形のないところに形を生み出すために日夜、訓練を続けています。どうしたらアイデアが湧くのか、湧いたアイデアはどうしたら忘れないのか、そして、そのアイデアをどうやって形あるものにするのか。アイデアが湧かないことへの焦燥感やそのアイデアを形にできない苛立ちと常に向き合う中で、「毎日スケッチを続ける」ことや、「ノートブックに手を動かし続ける」という習慣を採用していったようです。(P.45)
形のないところに形を生み出すプロである芸術家が、どのようにモレスキンを使っているのかとても興味がありました。モレ本2で紹介されている、イラストレーターの田中草樹さんの言葉とモレスキンの写真は、私にとって特別なものでした。
「頭の中のものやリサーチしたものを形にして視覚的に整理すると、それが発展することがあります。また、目的もなく描いたものから新しいものが生まれたりすることもあります。スケッチブックは作品が形になる前の作業に使います」(P.46 田中草樹)
写真付きで紹介されていた作品を創造するプロセスは、手品の種明かしのようなものでした。手品の種明かしというものは、ついさっきまで目の前で魔法のようなことが繰り広げられていたのに、種を聞いてみると肩すかしを食らったような、ごく普通のことだったりします。しかし、手品師はその普通を研鑽することで、見る者に魔法のような体験をさせてくれます。手品の種がわかったことで、研鑽すべきもののヒントが見えました。研鑽すべきもののヒントが見えたことで、これからのモレスキンの使い方が変わりそうです。
モレ本2を読んで、、
モレ本2を読んでいたら、旅先や美術館、文学館、映画などの感想を、もっとしっかり書き留めたくなりました。
今まで体験したいろいろなことを細かく書き留めなかったことに、もったいないことをしたという思いが湧き上がりました。今までに出会った素晴らしい作品の名前を思い出せなかったり、心の底に残っている感情を言葉で表現できなかったりして、他人に伝えることができなくて、もどかしい思いでいっぱいです。そのもどかしさをモレスキンに吐き出して他人に伝えられるようになることで、自分にしか創れないものを創って行きたいです。
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