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元総理の使う文房具が興味深い、文房具の極

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最強、極、逸品といった安っぽい言葉が前面に押し出され、文具とは関係なさそうな流行のタレントを起用した表紙に、流行ものを羅列しただけの私が苦手な本かもしれないと思いつつ、たまには流行にながされてみるのも必要だろうという思いから、「文房具の極」を読むことにしました。

読み始めて2〜3ページ、「あぁ、やっぱり、新商品や流行ものを羅列しただけか」と確信を得て読み進めたところ、書斎でペンを片手に書類に目を通している麻生太郎 元総理の写真が見開きで出てきました。

政治家の仕事内容はよくわかりませんが、尋常ではない量の資料に目を通し、少しでも発言にミスがあると、マスコミをはじめとする国民に吊るし上げられる人達というイメージがあります。つまり、大量の情報を飲み込んで、うまい言葉で吐き出さなければ命取りになる人達ではないでしょうか。そんな人達の中でもトップである総理大臣を経験された麻生太郎さんのインタビュー記事は非常に興味深いものでした。

文房具の極の写真

原稿を書くときは2Bの鉛筆を使い、蛍光マーカーで本や資料に線を引き、薄型メモ帳と4色のシャーボをいつも持ち歩き、万年筆や筆ペンを用途に応じて使い分けているという文房具の使い方は、特別なものではなく自然なものを感じました。

用途に応じて文房具を使われている中で、書類や本に目を通されるときに使われているという緑色の蛍光マーカーについてのお話しが、特に気になりました。コンビニで売られている蛍光マーカーの色が、ピンクやイエローであることからもわかる通り、多くの人がピンクやイエローの蛍光マーカーを使っていると思います。その中で、無意識であるにせよ、あえて緑色の蛍光マーカーを使われているということは、色の選択に何かあるのではないだろうかと感じました。私自身、手軽に手に入るピンクの蛍光マーカーを使っていましたが、今日から緑の蛍光マーカーを使ってみようと思います。

インタビュー記事は他にも、アナウンサーの安住紳一郎さん、女優の杏さん、劇画家のさいとう・たかおさん(ゴルゴ13の原作者)らが登場しており、インタビュアーの質問内容の良さと相まって、それぞれの人達の文房具との付き合い方が無理なく引き出されているように感じました。

インタビュー記事に続く、「ベストセラーの理由 - 売れ続けているのはワケがある -」には、クルトガやフリクションシリーズ、Surariをはじめとするベストセラー商品の理由が、歴史を交えて解説されています。歴史を通して伝わってくる文房具の特徴を感じているうちに、すでに持っている文房具については愛着が増し、まだ使ったことがない文房具については使ってみたいという欲求が高まりました。

文房具の極は、表紙の雰囲気からあまり期待せず読み始めたのですが、読み応えのある記事でした。とくに麻生太郎元総理へのインタビュー記事は、普段目にすることのない政治家の仕事道具とその付き合い方を知ることができ、興奮しました。この本をコンビニで見かけても、表紙の雰囲気から敬遠して手を出さない文房具好きなかたがいらっしゃるかもしれませんが、ぜひ手に取って読んで頂きたい1冊です。

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