減損とは
減損とは、企業が投資金額を回収できないと判断した時点で、固定資産の価値を適正な価値に減少させることです。
具体的には、貸借対照表に計上されている固定資産の金額を、適正な価値に下げます。
投資家への影響
減損処理による投資家への影響は以下の通りです。
- 企業の適正な価値がわかるようになる
- 短期的な株価の下落
- 次年度以降の利益改善
企業の適正な価値がわかるようになる
減損により固定資産の金額が適正な価値に下げられることにより、企業の適正な価値がわかります。
もし、適正な価値がわからなければ、投資判断に狂いが生じます。
短期的な株価の下落
「企業が投資金額を回収できないと判断した」場合に減損処理をするということは、企業が投資に失敗したことを発表することでもあります。
また、大きな損失を被ることにもなるため、短期的に株価が下落します。
次年度以降の利益改善
減損処理により、損をまとめて計上します。
一方、減損処理しない場合は、毎年損失を少しずつ出し続け、減損処理した価値まで損失が出ることになります。
つまり減損処理は、悪いものを一度に出して、その後回復していくようなイメージになります。そのため、次年度以降は利益が改善していく傾向があります。