いい映画や本を読んでいると、ほのかに嬉しい気持ちになったり、哀しい気持ちになったり、感情をそっと動かされます。
ブログも同様に、単に日常のことを綴っているだけのブログなのに、なぜか楽しいブログがあります。
しかし、私の文章は説明的になりがちで、私が感じたことを、共感してもらえてないのではという悩みを抱えていました。
そんな悩みを毎日かかえながら、書店で出会ったのがこの本です。
目次
- 第0講 「伊藤直樹」のルール 河尻亨一 (『広告批評』元編集長)
- 第1講 「インタラクティブ」のルール
- 第2講 「仕組みと表現」のルール
- 第3講 「インサイト」のルール
伊藤直樹さんとは?
伊藤直樹さんは、テレビやウェブなど、メディアにとらわれない広告キャンペーン/ブランディングを得意とするクリエイティブディレクターです。
プロモーション活動や販促活動、広告制作などにおいて、立案からスタッフの管理、制作まで、企画全体の指揮をとって統括するのがクリエイティブディレクターです。(クリエイティブディレクターとは? All About)
共感してもらうのに大切なことは?
受け手に共感してもらうには、仕組みやテクニックではなく、インサイトがもっとも大切だそうです。
インサイトとは、簡単にいえば、その商品や企業との関係における受け手の気持ちや共感点のことです。しかも言語化できていなくて、意識の表面にはないもの。それを顕在化して訴えかけるから、受け手は共感してくれるんです。(「伝わる」のルール P.143)
紹介したいものの特徴を説明したり、内容を説明することに着目していると、それは単なる説明でしかなく、共感は得られないことがよくわかりました。
この本を読んでから推敲方法が変わった
今までブログやメールの文章を書くときは、わかりやすい言葉で、誤解されない表現になっているかというのが、推敲するときの主な観点でした。
しかし、この本を読んでから、「受け手の気持ちや共感点をすくいあげ、共感点と紹介したいものの間を埋めるように語りかける表現になっているか?」という観点で文章を推敲するようになりました。
そこであきらかに違いを感じたのは、修正したい場所が今までとは違う場所ということです。
単にわかりやすい文章から、共感してもらえる文章に変化できそうな気がします。
この本は広告のための本なので、ブログ作成や日常の会話の中で直接使える内容ではありません。しかし、広告の本質は、人の心をつかむことだと思いますので、人の心をつかむプロの考え方を知るのに、とても良い本でした。
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