労働力とは
「労働力」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
広辞苑には以下のように書かれています。
広辞苑:労働力
- 人間が物を生産するために費やす精神的・肉体的な諸能力。
- 労働を担う人。労働者。
先日紹介した「資本論(まんが学術文庫)」の中では、労働力は経営者が扱う商品であり、労働者から買うものとして描かれていました。
経営者は、労働者から労働力を買い、その労働力を使って商品を作り、利益を得ています。
労働力は売り買いできる商品
経営者は、労働者から労働力を買います。
労働者は、経営者に労働力を売り、給料を得ています。
つまり、労働力は売り買いできる商品ということになります。
商品には原材料費がある。労働力にも原材料費がある
商品には原材料があります。労働力も商品である以上、原材料があります。
前述したとおり、広辞苑に「人間が物を生産するために費やす精神的・肉体的な諸能力。」と書かれていますので、労働力の原材料は「精神」と「肉体」です。
「精神」と「肉体」と言うとちょっとわかりにくいので、「気力」や「体力」と言い換えるとイメージしやすいでしょうか。
「気力」や「体力」が原材料ですので、「気力」や「体力」を回復させるためにかかる費用が、労働力の原材料費です。
- 「気力」の原材料費・・・睡眠や休養、気分転換にかかる費用
- 「体力」の原材料費・・・最低限の衣食住にかかる費用
労働力から得られる利益は、原材料費を引いたもの
労働者は、労働力を売ることで給料を得るわけですが、「給料 = 労働者の利益」ではありません。
例えば、パンを100円で売ったときに、原材料費が30円だったら、利益は70円です。
「商品の代金」 - 「原材料費」 = 「利益」
では、労働者の利益はどうなるでしょうか?
労働力にも原材料費がありますので、労働者の利益は、給料から労働力の原材料費を引いたものになります。
「給料」 - 「気力の原材料費」 - 「体力の原材料費」 = 「労働者の利益」
給料に対して原材料費が高かったら、労働者の利益は少なくなります。
商品の原材料費を削れば利益が増える
商品の原材料費を削れば利益が増えます。
スーパーやコンビニで販売されている食品や雑貨などの商品につては、その理屈がすぐにイメージできると思います。
例えば、100円のパンの原材料費が30円だったら、70円の利益になります。
原材料費を10円削って20円にすれば、80円の利益になります。
単純に計算すると、原材料費を削れば利益が増えることになります。
労働力も原材料費を削れば利益が増える
労働力にも原材料費がありますから、原材料費を削れば労働者の利益が増えます。
気力や体力を回復するのにかかる費用を削れば削るほど、労働者の利益が増えます。
その費用を削る方法は、たとえば、家賃が安い部屋に引っ越すとか、固定電話を解約して格安SIMでスマホを使うとか、食費を削るとか、そういったことで費用を削ることができます。
とはいえ、削りすぎて労働力を回復できなくなったら本末転倒です。
ちょっと疲れたくらいなら良いですが、精神的におかしくなったり、体を壊してしまっては、取り返しがつかなくなることもあります。適切に原材料費を削っていくことで、労働者の利益を増やしていく必要があると思います。
そうして得た利益を貯蓄や投資に使っていけば、将来お金に困る確率を減らしていくことができると思います。
※ この記事は投資初心者が書いています。誤りやアドバイスなどありましたら、Twitterで教えていただけると嬉しいです。