ニーチェの名前は、中学生や高校生になる頃には知っていたような気がします。はっきり、いつから知っていたのか思い出せませんが、いつの間にか知っていたような気がします。
しかし、名前を知っていたものの、ニーチェが何をしていた人なのか知りませんでした。詩人のような気がしていたり、思想家のような気がしていたり、哲学者のような気がしていたり、ニーチェは昔の人で言葉を使って何かをしていたらしいという程度の認識しかありませんでした。
数年前から哲学書を読むようになり、ニーチェはどうやら哲学者らしいということを知り、そのうちニーチェの本を読んでみたいと思っていたところ、「超訳 ニーチェの言葉」が出版されているのを知りました。
目次
- まえがき
- I 己について
- II 喜について
- III 生について
- IV 心について
- V 友について
- VI 世について
- VII 人について
- VIII 愛について
- IX 知について
- X 美について
ニーチェの哲学は、わかりやすい
「超訳 ニーチェの言葉」は、ニーチェの言葉の中から現代人にも参考になるものを選別してまとめられた本です。
ニーチェの哲学というか独特な思想はカントやヘーゲルのように壮大な体型を目指してまとめあげられたものではない、情熱的な文章で綴られた断片や文章が多い。(まえがき)
ニーチェの哲学は、哲学というより思想です。ニーチェが哲学した結果について、文学的な文章で綴られている思想集です。そのため、哲学は難しくてよくわからないという人にも、わかりやすい内容です。
たとえば、後始末についてのニーチェの言葉。
建築家の道徳とは、家を建てたら足場をきれいに取り払っておくことだ。園芸家の道徳は、枝を伐り終わったら落ちた枝や葉を掃除しておくことだ。
これと同じように、わたしたちも何かをなしたら、きちんと後始末をしなければならない。そうして初めて着手した物事がようやく終わり、完成させたことになる。(IX 知について:193 後始末を忘れない)
このような言葉が、「超訳 ニーチェの言葉」の中に、1ページずつ掲載されています。
1 ページずつ短い言葉で掲載されているので、就寝前、ベッドの中で読むのにおすすめの本です。また、人生で迷いが生じた時、ニーチェの言葉を読んで、迷いを吹き飛ばすのも良いと思います。
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